組織にてやり残したことが、ひとつだけある。
それは、「米を売れ!」と、言われて「米を売る?!」コトを、結局一度もしなかったことです。
マジ!やってみたかった。
数字の鬼になっていたころ、チームの売り上げを上げる事だけが生きがいでした。
寝食を忘れるほど、のめり込んでいたので売り上げはどんどん上がりました。
ただ、上がってもいつか落ちるコトになります。
その自然の循環を気づかずにいたので、落ちた時にはかなりショックでした。
落ちたというよりも、何をやっても、どうあがいても、一定の数字から上がらなくなりました。
そして、抜かされていくので、落ちている状況になりました。凹むと余計に上がりません。
朝礼でも、幹部会議でも、部下の目の前でも、日々人格を否定されるほどに叩きのめされます。
尊厳などボロボロでした。心は、常に折れていました。
死ぬほど働いていました。一年の360日働いて。でも、死ななかった。
毎日毎日、夜中の12時前後、這いつくばるようにして、自宅の玄関までやっと帰り着く。そんな日々。
そんなおり、社長から呼び出され、ポケットには辞表を入れて出向きました。
とても単純に、責任の取り方は、「辞職」だと思いましたから。
そして、言われた一言は、、、
「あのな。衣裳店が、衣裳で売上を上げれんかったら、米でも売れっ!」
(・・・・・????米を売る・・・?どこで?だれが・・・?スタイリストが・・・?)
(これは、もしかして、馬鹿にされたのか?かなり怒っているのか?)とか、思う間もなく、
(なるほど!そういうことね!それでは、みんなでお米売りましょう~♪)
考え方の切り替えが、スッとできました。
怒られていることなど、感じる間もなく、辞表など完全に忘れてました。
この言葉、「米を売れ!」のおかげで、とてもスッキリしました。
その時の、社長の意図は未だ聞いていませんが、
「囚われるな!何やってもイイゾ!思いっきりヤレ!」このように解釈しました。
そして、ボチボチでしたが、売り上げが上がり始めました。
ですが、うっかり!「米を売る?!」コトを実行していませんでした。(笑。
実母の介護を機に、7年前に退職しましたが、この言葉は、
アイデアが行き詰った時などに、何度も考え方の手助けをしてくれました。
そして、「諦めない」ことも教えていただきました。
とても厳しいトップダウンの社長でしたが、こうして育てていただきました。心より感謝申し上げます。
いっちょまえに成れたら、ご挨拶に伺います!

ブライダルスタイリスト
※写真は、ぼやけていますが、この頃のスタッフとの思いでの一コマです。
team LOVE 木脇孝子