【ブライダル業界の皆さまへ】
【ブライダル業界に関心がある方々へ】
「ブライダルスタイリストが見てきた、ブライダル業界を本音で話してみます。」
いつも、本音で話していますが、この事を書いたことは無かったので書いてみました。
1989年~現在まで、ブライダルスタイリストの仕事をしてきました。
22年間は、組織勤め。
7年間は、独立して個人事業主代表として、ブライダル業界にて業を成してきました。
現在は、ブライダルスタイリスト研修講師、自社商品の販売卸しが主な仕事です。
この業界への、入口は30年前です。
よって、30年間ブライダル衣裳店の善いも悪いも見て参りました。
ブライダルの仕事と言うものは、非日常的な世界を販売する「時空間販売」と言われています。
その業界で、常に全員が声にする言葉が在ります。
「おめでとうございます」「ありがとうございます」
この二つの言葉が、常に行き交う仕事でもあります。
よって、その二つの言葉に共通する「感謝」の気持ちは、
常に表現するのが、あたり前になっています。
そして、その言葉を日常的に発していると、
「おめでとうございます」「ありがとうございます」に共通する、「感謝」の気持ちもあたり前になってきます。
と、思われると思いますが、それはもちろん個人差が出てきます。
何故ならば、ブライダル業界も、常に競争社会の中で生きて行かなければいけませんから
実際には、気持ちが持たない時もあります。
その競争も、「ブライダルバブル」の時代がありました。
「ブライダルバブル」とは? 私が、勝手に名づけた時代の名称です。
その頃、業界の衣裳店では、
一組のカップルの衣裳レンタル代金総合計が、100万~150万円。
これが、さほど珍しいことではありませんでした。
そして、花嫁さまの着付け価格も、50万~100万。
写真代が、50万から80万。
結婚式と、ご披露宴は、200万~300万。 新婚旅行が・・・・・。
これが、決して珍しくは無かったです。
正に、「ブライダルバブル」と言うしかない時代背景でした。
そして、そこから、社会変化と共に、ブライダル業界も変化してきました。
その変化が、「グレーからブラック」に成るのに、さほど時間を必要としませんでした。
「グレーからブラック」、そんな社会から、良く思われていな時代でも
「おめでとうございます」「ありがとうございます」は、ブライダル人にとって何も変わりません。
ただ、社会が異論を唱え始めました。
「おめでとうございます」「ありがとうございます」、この感謝の気持ちが疑われ始めました。
それは、いつの間にか「ブライダルバブル」が、負の遺産を残してしまったのだと思います。
そして、バブルの時の様な、総契約金額が、高額のまま長続きするはずもありません。
徐々に何かが落ちてきて、徐々に少子化になって来て、徐々に「ナシ婚」と言う言葉が広がって来て。
その徐々になってきたのは、単純な社会変化が引き起こした変化です。
その時、業界では「人」と、「物」に頼る営業がされ始めました。
人は、教育がされないままに、大急ぎで現場に駆り出され、契約を取る事が一番の成果とされる。
物は、どこにも無い物をいち早く見つけ、実践、宣伝した企業が勝を誇る。
「ブライダルVery busy」、の時代となりました。
それでも、現場から「おめでとうございます」「ありがとうございます」
この言葉と、感謝の気持ちが消えては行きませんでした。
ですが、「感謝」の気持ちと言う栄養源だけでは、力尽きてしまうほど競争激化にもなりました。
そして、「人」「物」だけではなく、様々な契約の為の仕組みが作られていきました。
その仕組みには、「結婚」に一番似合う「感謝」が、あまり組込まれていませんでした。
どの時代も、現場は、「おめでとうございます」「ありがとうございます」、この言葉を余すことなく伝えます。
ですが、契約になると、、、
「おめでとうございます」「ありがとうございます」
この言葉に気持ちを込めて伝えても、仕組み自体に「感謝」が少ないのです。
この様な、「ブライダルVery busy」は、長続きはしません。
そして、現場の一生懸命ささえも、社会から疑われ始めます。
せつない仕事環境です。
もちろん、この流れが、業界の全てにあてはまるわけではありませんが
大きな流れが、この様にして起きてきた様に、私の眼には映りました。
そして、今!
信頼を、回復するにはどうすればいいのか?
それは、永遠に変わる事の無い
ずっと、ずっと、どんな時代にも、あたり前に口にしてきた
「おめでとうございます」「ありがとうございます」
この言葉と、言葉に共通する、「感謝」の気持ちを伝承すること。
企業、業界の体制。 それらを、深く組み込んだ仕組みが必要です。
徐々に、徐々にではありますが、今まさに佳き方向へと、
新たな、「ブライダルVery busy」がはじまり始めております。
この業界に、30年身を置き、様々なアップダウンを目の当たりにして参りました。
ここから!だと感じております。
ここから!本物の「ブライダルessence」が創られて参ります。
今、いちばん苦しい時代へ、突入する時ではありますが見ていてください。
ここから!ここから!です。
追伸:30年前、この業界に足を踏み入れえた時
65歳定年を迎えた大先輩から言われた、忘れられない一言があります。
「この仕事は、世の中で
おめでとうと、ありがとうが、
一番多い仕事だから頑張りなさいよ!」
ブライダルスタイリストコーチ TAKAKO
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