そもそも、「ポンコツ」とは?
どの様なイメージでしょうか?
辞書などによると、「使い古され
壊れかけていて役に立たなくなった物」らしいです。
さて、それを人に置き換えると、
「ダメな人」と言う感じでしょうか?
そもそも、人はずっと未完成で未熟な生き物なので、
ダメな部分を、いつも持ち合わせているのだと存じます。
ひとつの部分が、とてもできる様になっても、
まだまだ出来ない部分が山のようにある。

それがあたり前だと思います。
さて、30年間のブライダル人生で、
何度も何度も失敗をしました。
「わたしは、この仕事に向かないのだろうか?」
そんなマイナス思考の時もありました。
失敗がつづくと、逃げたくなって、逃げ出したこともあります。
失敗で逃げたくなる時と、
売上ノルマに負けそうになって、
逃げ出したくなる時がありました。
どちらも完全に逃げ切ることは出来ませんでした。
だから、いまもブライダルの世界にいます。
そんな私の、ポンコツだった時の事を
聴きたいと言われることがあります。
(ちなみに、いまも時々ポンコツです)
ブライダルスタイリスト研修の質問時間に、
「先生の失敗談を教えてください。」
「どんなミスをして、どんなふうに解決したのですか?」
興味津々で質問してきます。

そんな時、こう言います。
「失敗した時、わたしのどこかがポンコツだったのよ!」
「壊れかけていた。もしくは未完成だった。」と、
開き直ってから、話しはじめます。(笑)
では、ひとつのポンコツ話しを書きます。
「挙式2時間前、ブーケが無い!」
ポンコツぶり。
その頃、私の立場は店長であり、幹部であり。
衣裳部門の統括責任者。
グループ式場の結婚式を、一手に引き受ける衣裳店でした。
全ての花嫁の衣裳をトータルスタイリングして、
当日の準備を手ぬかりなく行う。
トータルスタイリングなので、
美容師さんとの美容打合せ、
フラワーアーティストとのブーケ打合せにも立ち会います。

その後、ブーケは、外注先のお花屋さんへ発注します。
前日には、発注内容の確認をして、当日を迎えます。
その当日・・・。
ブーケ3点セットが届かなかったのです。
届かないハズです。
発注してませんから。
発注書も無い。
発注履歴も無い。
発注内容もわからない。
前日の確認もしていない。
ので、ブーケの内容が全く分からない状態です。
そうなった理由は、ただのミスです。
そのお客様は、フラワーアーティストとのスケジュールが合わず、
私と二人でブーケデザインを決めました。
また、新店舗準備の
責任者として業務が肥大していました。
どれも、理由にならない理由です。
ポンコツ過ぎます。
現場衣裳店の接客を部下にお願いして、
近所の花屋さんへ飛び込みました。
どんな打ち合わせをしたのか、思い出しながら、、、。
ブーケを組み立てる事ができる
同僚に連絡して、
同僚のスケジュールを調整してもらって・・・
飛んできてもらって、必死で作りました。
出来あがったのは、挙式30分前。
挙式前に予定していた撮影は、ブーケが整い次第。
そう、担当カメラマンにも連絡して、事なきを得ました。

生きた心地がしない時間を過ごしました。
このポンコツぶりが、私のポンコツ話です。
お会いする機会があれば、他にもありますゆえ、、、
ビックリするようなポンコツ話しもあります。
この失敗の
ひとつひとつがあったから、いまが在ります。
ブライダルは一生に一度の時に携わる仕事です。
本来、ミスは許されません。
ですが、人は未完成ゆえ
失敗と成長を繰り返しながら生きる生き物です。
今こうしていられるのも、
度ごとに支えられて生きてきたからです。
有り難う御座いました。
まだ見ぬあなたとも、ぜひ!お会いしましょう!
いつも、いつでも
ブライダルスタイリストを応援しています。
誰よりも、ブライダルスタイリストの
喜怒哀楽の内と外を見つめてきました。
ブライダルスタイリストコーチ
木脇孝子
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