こんにちは。
ブライダルスタイリストコーチの木脇です。
もう少しで、2019年が終わります。
この様な、言葉を仕事の締めで使う様になって、
30年になります。
業界歴と同じです。
この業界だけで生きてきた私は、
婚礼お衣裳店の、この時期の大変さが、
誰よりもわかると自負しております。
年がら年中の慌ただしさも、誰よりも理解しております。
現在、様々な業態へと
変貌しているブライダル業界です。

婚礼衣裳の分野だけでも、幾つの形が在るのだろうか?
お正月にでも、その縮図を書いてみます。
(ご期待ください)
さて、
そのようにして、30年間やって来たわけですが、
組織を卒業して8年が経ち、
客観的に業界を見つめる視野も育ちました。
これからの姿かたちも、
他の方よりは、具体的に構想できると存じます。
そんな中、業界の歴史を30年分ではありますが、
振り返ると、そこに
「育成」「教育」これらの場面が
とても、少ない事に気づきます。
その理由は、二つ。
「必要なかったから」
「必要という認識が薄かったから」
このどちらかだと思われます。
それには、大きな根拠があります。
ブライダルの仕事は、常に、お客様から
「ありがとう」という感謝の言葉をいただくことが常です。
この言葉に、救われる時も多々ありますが
甘んじるコトも、多くあります。

それは、仕事のレベルが、どのレベルであっても、
お客様は、「ありがとう」と言って下さいます。
勘違いもしますし、
つくづく有難い仕事でもあります。
世界中のどの仕事よりも、
「ありがとう」を頂く数は多いと思います。
( ↑ あくまでも、この意識で仕事をしてきました。
実際は、違うかもしれません。)
であるがゆえに、その言葉に甘んじて、
能力(スキル)に対する、認識の誤差が生じてしまいます。
これが、
実際の仕事のスキルと、勘違いのスキルとの誤差です。
この誤差を深く考える間もなく、
ブライダルは、「ブライダルバブル」の時を
迎え、はまっていきました。

バブルがスタートしたあたりから、
お客様が下さる、
「ありがとう」が、減って来たのではないでしょうか?
このあたりから、
敏感に感じていたら、
今の様には、ならなかったと存じます。
昨今、ブライダル業界は
「離職率」の高さでは上位の業界です。
これほどまでになった理由は、
どんなことだとお考えでしょうか?
過度な肉体労働と、感情のストレスですか?
いいえ。
その両方に繋がる
「育成」「教育」が、あまりにも実行されなかったことです。
その証拠に、
「育成」「教育」できる指導者が育っていません。

業界に、40代~60代の
真の指導者が何人存在していますか?
課題を通り越えて、問題化しています。
ちなみに、コンサルタントの方はいますが、
コンサルタントは、教育育成の指導者ではありません。
現場における、自己の成功事例を、
指導の材料としても人は育ちません。
それで、現場の人が成長するのであれば、
離職率はもっとまともだったはずです。
以前も、今も、
コンサルタントの方は大勢いらっしゃいますから。
現場に、「育成」「教育」の指導者と
その技術がないがゆえに、起こりうることが多々あります。
新入社員が入社しても、
現場で役に立てるまでの
教育が、なされないまま現場に立ちます。
それは、とても残酷な事です。
お客様からいただく、「ありがとう」の言葉で、
少しは、自分を保ちますが、いずれ疲れてきます。
それは、残酷だからです。
それとも、仕事とはそんなに甘いものではない!
との、自論をお持ちですか?
そんなあなた様は、
この業界の、由々しき概念に疲れていませんか?
ここまで書きましたが、近い将来、
職業として、ブライダルスタイリストの役目が
残っているかは、低い確率でしかありません。
しかし、結婚式が無くなることはありません。
意識の高い、ブライダルスタイリストを残す事は、
業界として役目役割であり、
社会の知恵として残す事が必然だと存じます。
ご拝読くださり、ありがとうございました。
心から、御礼申し上げます。
これからも、ブライダル業界にて勤しみます。
ブライダルスタイリストを応援し続けます!
team LOVE 代表 木脇孝子